雪風

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ドイツ ザクセン移民反対デモ きっかけはキューバ系ドイツ人の殺害

ドイツ東部ケムニッツで8月、難民申請者として入国した中東出身の男らがドイツ人男性を刺殺する事件があり、外国人排斥を訴える極右集団ネオナチのデモが激化している。容疑者の一人は強制送還の対象ながら、ドイツ国内にとどまっていた。政治的責任を追及する声も高まる中、独政府は過激な反難民・排外思想の対策に苦慮している。
 事件は8月26日午前3時ごろ、ケムニッツ繁華街で発生。家具職人のキューバ系ドイツ人男性(35)が男2人組と口論となった末、刃物で刺された。男性は搬送先の病院で死亡、一緒にいた友人2人も負傷した。
 地元警察はイラク人の男(22)とシリア人の男(23)を拘束。独紙ビルトによると、イラク人は2016年、難民申請をしたブルガリアに強制送還されることになったが、実施されずに、ドイツ国内で傷害や覚醒剤所持事件も起こしていた
引用元:<ドイツ>難民が独男性を刺殺 ネオナチデモが激化(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

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 所見
 先日取り上げた、ドイツのザクセンでのデモですが、8月28日付のBBCの記事には殺害されたのはドイツ人とされていますが、今回引用した9月1日付の毎日新聞の記事ではキューバ系ドイツ人となっています。さらに、容疑者の一人は、強制送還されずに、ドイツ国内で犯罪を起こしていたと伝えています。

 毎日新聞が伝えたとおりであるならば、今回のデモを、過激な反移民・難民思想、不寛容な過激主義だけで片付けるのは、無理があると思いました。殺害されたのは、キューバ系ドイツ人、つまり移民であり、反移民を掲げる過激な集団が、移民が殺害されてデモを起こすのでしょうか?さらに問題と思われるのは、強制送還されるはずの難民が、強制送還されずにドイツ国内で犯罪を起こしており、今回の殺害事件の容疑者の一人であったことです。反移民思想を持つ団体が、殺害事件を利用したということも考えられますが、難民・移民による犯罪、そして、ドイツ政府の難民・移民に対する犯罪の取り締まりの甘さが、大きな不満の一因ではないかと思います。