スウェーデン選挙、反移民を主張する「民主党」が議席増やす
スウェーデンで9日行われた議会(一院制、定数349)選挙は、ロベーン首相率いる中道左派の与党・社会民主労働党が第1党を維持した。ただ議席数は減らし、連立相手の緑の党を加えても過半数に届いていない。最大野党で中道右派の穏健党も大幅に議席を減らしたものの、第2党の座を確保。一方、極右の民主党は改選前と同じ第3党にとどまる見通しだが、大きく議席を増やしている。
(略)
引用元:スウェーデン総選挙、極右政党が議席数拡大 - NNA EUROPE・スウェーデン・政治
所見
記事を読むと政党が多くややこしいですが、整理してみたいと思います。
与党側
社会民主労働党・・・第一党、獲得議席101(前回113)
緑の党 ・・・社会民主労働党と連立
左翼党 ・・・閣外協力
社会民主労働党+緑の党+左翼党=144議席
野党側
穏健党 ・・・第二党、獲得議席70(前回84)
穏健党を中心とする中道右派連合の獲得議席=143議席
民主党(反移民)・・・第三党 獲得議席62(前回49)
与党側144議席、中道右派連合143議席でお互いに過半数を取れず、拮抗している状況です。現在のところ、与党側と中道右派連合ともに、民主党との連立を拒否している模様です。
スウェーデンは日本と同じように少数政党が多いようですね。記事からは、第一党と第二党が議席を減らし、第三党の民主党が議席を増やしたことがわかりますが、他の政党の状況はわかりません。民主党は、移民受け入れの凍結だけでなく、欧州連合(EU)離脱も訴えているようです。選挙前の記事を読んだ印象では、民主党は第二党へ躍進するのかと思いましたが、第三党にとどまったようです。
記事を読んで知りましたが、スウェーデンは一人当たりの難民の受け入れ人数がヨーロッパで最多なんですね。
スウェーデンの選挙を調べていたところ、鐙麻樹(あぶみあさき)さんというノルウェー在住のジャーリストがスウェーデンの選挙を取材した記事がありました。一部分を紹介したいと思います。
選挙直前、8日には、ノルウェーの左派大大政党・野党「労働党」のストーレ党首が、ステファン・ロヴェーン首相率いる社会民主党を応援しにやってきた。
会場には、労働党青年部の若者ら40人も応援団として登場。
ノルウェーとスウェーデンの政党同士は、姉妹党として、選挙の際には互いをサポートしあう伝統がある。
引用元:スウェーデン選挙には未成年の若者も参加 開票日当日の緊迫感 写真レポート(2)(鐙麻樹) - 個人 - Yahoo!ニュース
他国の政治家・政治団体が選挙応援にやってくるのは驚きました。日本の選挙で他国の政治家・政治団体が選挙応援したら、きっと問題になると思います。日本で他国の政治家や政治団体が選挙応援することができるようになった場合、中国共産党が日本共産党を応援するという状況ができるかもしれません。正直、とても恐ろしいです。スウェーデン、ノルウェーでは、選挙の際に応援するのが伝統になっているので、きっととても仲がよい国同士かと思います。他国からの応援は、ノルウェーのみ限定なのか、あるいはその他の国の政治家・政治団体でもよいのか知りたいところです。もし、ノルウェー以外の他国でもOKならば、日本人の私が応援しにスウェーデンに行ってみたいです。