韓国大統領府、米メディアＶＯＡに出ていけと言う

韓国大統領府が14日、韓国内で取材中の米政府系放送ボイス・オブ・アメリカ（VOA）に所属する記者に「報道支援をするのは難しい。外信記者らが加入している『大統領府団体カトクパン』から出てほしい」と言った。大統領府職員や外国人記者など約140人が参加しているこの「カトクパン」は、大統領府の記者会見や告知、取材関連の質問・回答などがやり取りされる、メッセンジャー・アプリケーション「カカオトーク」のグループチャットルームだ
　　　　　　　　　　　　　　　（略）
大統領府周辺では「VOAは最近、北朝鮮産石炭の韓国密輸入疑惑や、『板門店宣言誤訳騒動』など、現政権にとって芳しくない報道をしたことが影響しているのではないか」という声も聞こえてくる。これについて、大統領府関係者は「特定の報道や特定の記者を問題視しているというのは事実でない」と否定した。
　　　　　　　　　　　　　　　（略）
引用元：韓国大統領府、米メディアVOAに突然「出て行け」-Chosun online 朝鮮日報

 所見
　わかりにくいのですが、カカオトークというＬＩＮＥのようなコミュニケーションツールを使ったグループチャットルームから、ボイス・オブ・アメリカの記者が締め出されたということでしょうか。グループチャットルームを使って、記者会見や告知、取材関連の質問・回答のやり取りがなされていることから、締め出された記者は、ほとんど取材できないことになります。大統領府関係者は否定していますが、現政権にとって芳しくない報道が理由で、締め出されたのなら、ゆゆしき問題かと思います。
　ボイス・オブ・アメリカというメディア、聞きなれないので調べてみたところ、アメリカ政府が運営する国営放送でした。アメリカに国営放送があったことに驚きました。また、ボイス・オブ・アメリカは、45か国語で情報を発信しているようです。（ボイス・オブ・アメリカについては、ウィキペディアで調べました。）韓国大統領府は、アメリカの国営放送機関を追い出すことになりますが、大丈夫なんでしょうか？以前にも産経新聞のソウル支局長を起訴した事件もありました。民主主義国家にしては、言論の自由の幅が狭いように感じますが、報道の自由度ランキングで、韓国は４３位、日本は、６７位です（世界経済のネタ帳、報道の自由度ランキングより報道の自由度ランキング - 世界経済のネタ帳）。日本のほうが、韓国より報道の自由度は高いと思っていますが、ランキングでは日本のほうが下なんですね。