雪風

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日中、一帯一路を念頭に、インフラ整備協力について初会合

【北京=西見由章】中国の巨大経済圏構想「一帯一路」を念頭に、日中両国による第三国での経済協力について話し合う官民合同委員会の初会合が25日、北京で開かれた。両国企業が連携して参入するインフラ事業の具体化に向けて、両国政府が後押ししていくことで一致した
              (略)
引用元:日中両政府「後押し」で一致 第三国でのインフラ整備、中国の「一帯一路」念頭に - 産経ニュース

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 所見
 一帯一路を念頭に、第3国の経済協力についての初会合が行われたとの事ですが、日本は、中国の一帯一路に協力するようです。日本政府は、中国をコントロールしながら、第3国のインフラ事業を手がけたいようですが、無理かと思います。狡猾さでは、中国のほうが日本よりも一枚も二枚も上手だと思います。財界を中心に一帯一路に協力して、うまい汁を吸いたいようですが、うまい汁を吸う前に中国にいいように利用されて終わると思います。結果として、ただ単に、中国の世界覇権を取ることに加担してしまうことになると思います。

 欧米を中心に中国の一帯一路に対する不信感が増す中、一帯一路に協力することは、それらに国々からも、日本は、不信感を買うことになると思います。結果として、日本が中国の世界覇権を取ることに加担するようなことになったら、アメリカは何もせずに見過ごすと思えません。欧米諸国から経済制裁を実施され、手痛いダメージを受けることも十分に考えることができると思います。

 さらに言えば、中国にはウイグルを始めとする民族にかなり苛烈な弾圧を行っています。そのような国とさらに関係を深めるのはいかがなものかと思います。

 安倍首相は、中国との関係改善に前のめりになりすぎていると心配していましたが、その心配が的中してしまったようです。中国にとっての日本との関係改善というのは、日本が中国の属国になることだと思っています。ですから、現状で関係改善を進めても、尖閣諸島の領海侵犯は失くならないし、南シナ海問題も解決しないでしょう。

 10月の日中首脳会談では、一帯一路の協力だけでなく、AIIBの参加やさらなる追加の通貨スワップ協定も表明してしまうかもしれません。もしかして、先日の南シナ海での潜水艦の訓練は中国への牽制ではなく、「日本はアメリカの味方です」というアピールだったのかもしれません。

 いっその事、日中首脳会談終了後に、日本は、アメリカから制裁というお仕置きをしてもらったほうがいいかもしれません。