スイス、人体標本展を中止、拷問死した中国人の可能性
【10月17日 AFP】スイスのローザンヌ(Lausanne)で予定されていた人体標本などの展覧会で、中国で拷問され処刑された受刑者らの遺体が含まれている可能性があるとして、同市当局は16日、展覧会を中止する決定を下した。
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ベルン当局は展覧会の主催者側に、標本として展示されていた遺体の由来に関する証明書と、標本となった本人または遺族からの同意書を提出するよう要請していた。それらの書類がないまま、当局は今月19日から21日にかけてローザンヌのコンベンションセンターで予定されていた同展の開催を禁止した。
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引用元:人体標本展を中止、拷問死した中国人の可能性 スイス 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
所見
一週間前の記事ですが、今日、虎ノ門ニュースでも扱っていたのでブログに取り上げました。
人体標本展に展示されている人体は、てっきり巧妙に作られた人体模型かと思っていましたが、実際の人を加工したものとわかり、驚きました。
さらに驚いたのは、標本となった遺体の由来の証明書、本人や遺族の同意書が提出されなかったことです。標本にされた人は誰なのかわからないことになります。
虎ノ門ニュースでは、日本でも標本展が行われたような話が出ていましたが、本人・遺族の同意がないのならば、死体損壊罪等の法律に問われるのではないかと思いました。
今回、標本にされたのは、拷問死した中国人の可能性があるとの抗議がありました。オーストラリアで人体標本展が開催されたときは、標本体が自分の弟ではないかという訴えまであったようです。
オーストラリアのシドニー市で現在開催されている、実際の人体を使った標本展をめぐって、欧州や米国など各国の人権団体から、身元不明者の身体利用や倫理問題があるとして非難の声が上がっている。
中国出身で米国在住の男性は、今回展示されている人体のうち、警察に思想犯として連行されその後、行方が分からなくなっている弟の遺体があるのではないかと主張し、主催側に人体標本のDNA鑑定を求めている。
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引用元:「弟の遺体があるかもしれない」豪で人体標本展、家族がDNA鑑定求める
ここでも、中国というキーワードが出てきます。実際に標本された人が中国で拷問死した人なのか、行方不明者なのかはわかりません。
標本となった本人や遺族の同意書がない場合は、開催を認めるべきではないし、その標本の出所が不明な場合は、DNA鑑定等の捜査をするべきではないかと思いました。