モルディブ政権交代 親中の現職敗れる
【ニューデリー=森浩】インド洋に浮かぶ島嶼(とうしょ)国、モルディブの任期満了に伴う大統領選で、選挙管理委員会は24日、暫定集計の結果、インドなどとのバランス外交を目指す最大野党モルディブ民主党(MDP)のソリ氏が過半数を獲得したと明らかにした。中国への接近を進めた現職のヤミーン氏は敗れた。
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ヤミーン氏は2013年の就任後、中国に接近し、巨大経済圏構想「一帯一路」を通じた支援を受けてインフラ整備を進めた。その上で野党幹部や意にそぐわない判断を示した最高裁判事を拘束するなど。強権政治を敷いてきた。
MDPは今回の大統領選で、同党代表のナシード元大統領の立候補が認められなかったことから、ベテラン議員のソリ氏を候補に指名した。ソリ氏は中国に依存した外交政策の転換や民主的な政治を訴え、支持を広げた。
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引用元:モルディブ政権交代へ 野党候補が勝利、親中の現職敗れる - 産経ニュース
※モルディブ
スリランカ南西のインド洋に浮かぶ26の環礁や約1,200の島々から成り、約200の島に人が住む。人口約40万人(ウィキペディアより)
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所見
モルディブですが、インドの南の方に小さな島国というイメージでしたが、約1200もの島があることは知りませんでした。人口は40万人で、日本でいえば、中規模都市くらいの人口でしょうか。規模的には小国ですが、中東あるいはインドと東南アジアとの航路にあたるので、モルディブは重要な拠点かと思います。
この国にも、中国の一帯一路と称して、インフラ整備を進めているようです。中国によるインフラ整備が進めば、いずれは、スリランカのように債務のカタに港などをとられるのは、間違いないと思います。そして、モルディブに中国軍が駐留し、インド洋を勢力下に置くことは目に見えています。
今回の選挙で新しく誕生すると思われる政権は、中国の一国依存から脱し、インドや欧米との関係を重視するようです。南シナ海、インド洋と中国は徐々に勢力圏を拡大しています。これからも、モルディブについて注視していきたいです。