雪風

政治や経済に関するニュース等について、 私見を書き綴っています

外国人の高額医療目的での国民健康保険加入調査 NPO法人が偏見を生むと批判 

「外国人の国保調査に論議 開始半年、偽装滞在は未確認」
外国人が高額医療を受ける目的で来日し、偽りの在留資格国民健康保険国保)に加入する恐れがあるとして厚生労働、法務両省が1月に始めた調査制度が論議を呼んでいる。約半年で在留資格偽装がはっきりしたケースは見つかっておらず、外国人を特に疑う調査で偏見を助長すると中止を求める声も出ている。
「調査すること自体、外国人の不正が多発しているような印象を与える」。外国人を支援するNPO法人「移住者と連帯する全国ネットワーク」(東京)の鳥井一平代表理事は批判。
              (略)
厚労省担当者は調査の理由について「感情的な外国人非難でなく冷静な議論のため、実態把握は必要」と説明している。
引用元:外国人の国保調査に論議 開始半年、偽装滞在は未確認|全国のニュース|佐賀新聞LiVE

 

 所見
 不正の疑いがあるならば、日本人でも外国人でも調査するのが、筋かと思います。逆に疑惑があるのに調査しない方が偏見を生むかと思います。「調査すること自体が、外国人に対する偏見になるから、調査するな」という主張は大変危険で、犯罪事件において、「外国人を捜査することは偏見を生むから捜査をやめろ」という主張と変わらないと思います。このような主張は、イギリスで起きたロザラムの性虐待事件のような事件を引き起こす可能性があると思います。

 ロザラムの性虐待事件は、イギリスのロザラムという都市で多くの子供が長期に渡り、パキスタン系の男たちに性的虐待を受けていた事件です。このような深刻な事件になった原因は、地元当局が人種問題を避け、長年にわたり対応を怠ってきたとされています
参照元【海外衝撃事件】「白人少女1400人レイプ」異様な売春犯罪を常態化させた英国移民社会の裏側(1/4ページ) - 産経ニュース

 

 佐賀新聞記事では1月から厚生労働省法務省が調査を始めたとありますが、6月10日付の時事通信の記事では、

厚生労働省は、在留資格のない外国人が不正に国民健康保険国保)に加入していないか調査する方針を固めた。今年1月以降に不正が疑われた事例や、全国の市区町村と地方入国管理局が連携して不正を防いだ事例などを把握。今秋をめどに調査結果をまとめ、国保の適正運営につなげる。
引用元:外国人の不正加入を調査=国保適正化へ実態把握-厚労省:時事ドットコム

とあり、6月の時点で調査する方針を固めたようですが、これとは別の調査のことでしょうか?今回の記事を読むと外国人による不正がまったくないような印象を受けますが、時事通信の記事では自治体と入国管理局が連携して不正を防いだ事例を把握とあります。また、2017年1月6日付けの産経新聞では、

医療目的で来日する外国人は国民健康保険国保)に加入できないため、「留学」などと入国目的を偽って国保に加入し、1~3割の自己負担で高額な治療を受けて帰国する不正な事例が増加していることが5日、複数の医療関係者への取材で分かった
引用元:国保悪用の外国人急増 留学と偽り入国、高額医療費逃れ 厚労省、制度・運用見直し検討(1/2ページ) - 産経ニュース

 とあります。実際のところ、不正はあるのでしょうか、ないのでしょうか?

 大切なのは不正の疑いがあるならば、日本人でも外国人でもきっちり調査し、不正があったならば、不正を正すことが様々な人への偏見を無くすことにつながると思います。