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独情報機関トップ、更迭されたが昇任 ザクセン州デモ中での外国人襲撃発言をめぐり

【ベルリン=宮下日出男】ドイツのメルケル首相は18日、外国人襲撃をめぐる発言で批判を浴びていた国内の情報機関、連邦憲法擁護庁のマーセン長官を交代させることを決めた。独政府が発表した。長官の処遇をめぐる問題は連立与党間の対立に発展しており、メルケル氏は長官交代で事態の沈静化を図った。
長官交代はメルケル氏が18日、擁護庁を所管し、マーセン氏を擁護するゼーホーファー内相と解任を求める連立与党の中道左派社会民主党のナーレス党首との3者会談で決定した。
責任を負う更迭の形をとったとはいえ、マーセン氏は内務省高官に昇任。独メディアによると、月額給与も増える見通しで、内相と社民党の顔をそれぞれ立てる決着に腐心したことをうかがわせた。
マーセン氏をめぐっては今月、独東部で起きた外国人襲撃をとらえた映像の信憑(しんぴょう)性を疑問視する発言などをしたことで批判が噴出
              (略)
引用元:独情報機関トップ更迭…でも「昇任」 連立与党、政権維持へ妥協 - 産経ニュース

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 所見
 ややこしいので、少し整理してみたいと思います。

  マーセン氏:連邦憲法擁護庁の長官 
        ドイツ東部のデモ中での外国人襲撃の信憑性に疑問を投げかける

  ゼーホーファー内相:与党キリスト教社会同盟CSUの所属 
            マーセン氏を擁護している

  ナーレス党首:連立与党社会民主党の所属
         マーセン氏の解任を求めている

 ドイツ東部のデモでの外国人襲撃の信憑性に疑問を投げかけた、マーセン氏の解任を巡って、連立政権内で対立が発生しました。それに対して、メルケル首相がゼーホーファー内相とナーレス党首の両方に配慮し、マーセン氏長官を更迭しましたが、内務省高官に昇任させました。

 事の発端は、ドイツ東部で起きたデモでの外国人襲撃の信憑性にマーセン氏が疑問を投げかけたことですが、外国人襲撃の信憑性については、川口マーン恵美氏も疑問を持投げかけています。襲撃があったとしても、襲撃を行ったのが、難民受け入れ反対を訴える右派とは限りません。いずれにしても、外国人襲撃の確固たる証拠がないのではないでしょうか

 参考記事:独メディアがザクセン州民への「ヘイトスピーチ」を繰り返す背景(川口 マーン 惠美) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)