カナダ中国系女性市長候補、「中国人の声を反映させる代理人として出馬する」
10月20日に行われるカナダのリッチモンド市長選に、移民や留学を専門とする弁護士・郭紅氏が立候補している。中国国務院外国専門家局で法務を担当していた同氏は「中国に人権弾圧はない、中国には多くの言論の自由がある」と発言した。
(略)
現地紙リッチモンド・ニュースによると、6月に行われた郭紅氏の立候補発表会では16組織300人が出席した。すべては中国語で行われ、中国式の踊り、歌、スピーチというプログラムだった。
会では、郭紅氏の出演するビデオが流された。全面的に、リッチモンドに住む中国人向けに投票をアピールした内容だ。「中国人の声は無視され、権利も失われている」「貧弱な経済、犯罪、人種差別…ここに住む中国人は不安を抱えている。中国人の声を理解できるのは中国人だけ、リッチモンドはついに中国人の声、郭紅の声を聞く」
郭紅氏はリッチモンド・ニュースに対して、ビデオの文言や内容は後援会の作成したもので、必ずしも自分の言葉ではないと主張した。しかし、同紙によると、郭氏は3月の講演で「中国人の声を反映させる代理人として出馬する」と話していたという。
(略)
引用元:カナダの中国人女性市長候補「中国に人権侵害ない、弾圧はウソ」
所見
「THE EPOCH TIMES」の記事では、郭紅氏は、中国人女性市長候補となっておりました。カナダの外国人参政権を調べたところ、国レベル・地方レベルともに選挙権・被選挙権ともに認められていないようなので、おそらく、郭紅氏は、カナダ国籍を持った中国系カナダ人かと思います。(参政権については、ウィキペディアで調べました。)
インタビューで「中国に人権侵害はない、ウイグル弾圧もない」ような旨を答えたようですが、本音かどうかはわかりません。
公の場で、中国を批判する発言をすれば、中国にいる親類の身が危険にさらされることを考慮した可能性があるからです。
本音で言っているようでしたら、洗脳教育というものはなかなか解けないものなのでしょう。
この記事で、気になったのは、中国の人権問題についての発言よりも、中国系の住民のための政治をするかのような発言をしたことです。
ウィキペディアによるとリッチモンドは、人口17万人、住民の半分は中国系のようです。このことを反映してか、英語、中国語の併用の標識が多いようです。
リッチモンド (ブリティッシュコロンビア州) - Wikipedia
このような状況を見てしまうと、移民がその国の国民として根付くのは簡単なことではないようです。日本人も海外では日本人コミュニティを形成しているようですし、必然的に、同じ民族が集まってしまう傾向があるみたいです。
しかしながら、特定の民族のための政治を行われてしまっては困るわけで、地元メディアも、この点を問題視しているように思えます。
郭紅氏のフェイスブックの画像では、多言語で自分をアピールしているので、もし、市長になったのならば、民族に関係なく公平な政治を実施してもらいたいものです。
参考記事:
Richmond lawyer Hong Guo announces bid for mayor, courts Chinese voters
Exclusive: Richmond mayoral candidate says "there is no human rights abuse in China" - theBreaker